MIMI TARA 日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 僕はミミ

<<   作成日時 : 2015/06/18 16:31   >>

かわいい ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

冷たい雨の降る二月、僕はお母さんと離れ離れになってしまった。僕は必死で雨のあたらない暖かな場所を探した。お母さんのお腹から生まれて、まだ二ヶ月もたっていなかった僕が探しあてたのは、洞窟のような変な臭いのする細長い場所だった。

雨はあたらないし、まあまあ暖かいし、僕は疲れはて、そこで眠ってしまった。

目が覚めた時、潜り込んでいる床がゴトンゴトンと揺れた。お母さんが僕の首をくわえて移動する時より、うんと速いスピードだった。僕がお母さんのオッパイを飲み始めてから、お腹いっぱいになるまでの時間、たぶんそれくらいの時間だったと思う。ゴトンゴトンの揺れが止まったのは。

僕が潜り込んだ場所は、真っ暗だった。外から「人」の声がする。僕は、「ヒト」ってわかるんだ。僕がお母さんと一緒にいた頃、お母さんは、朝と夜、決まった場所に移動した。僕は、「動いてはダメよ!ここで待っていて!」とお母さんから言われているので、物陰からそっとのぞいていた。お母さんの前には、優しそうなおばさんがいた。お母さんの前で缶詰を開けていた。そしてお母さんの頭を撫でている。お母さんもゴロゴロと喉を鳴らして、ありがとうと言っていた。その缶詰のおばさんが「ヒト」なんだ。

そんなことを考えていたら、急にまわりが明るくなった。天井がぱっと持ち上げられて、そこには、可愛いお姉さんのびっくりした顔があった。

「まあ!猫だわ!」

僕が暗闇の中でもぐりこんだ場所は、自動車のボンネットだった。
その車はお金持ちのおばさんのもので(後でお姉さんから教えてもらった)、可愛いお姉さんはガソリンスタンドで働いている人だった。

「へんな音がすると思ったら、猫だったのね!私、猫、大嫌い!早くなんとかしてちょうだい!」

そのおばさんは、ガソリンスタンドの超お得意様だとかで、その命令に従わなければならなかったようだ。
でも、それは僕にとって超ラッキーなことだった。その金持ちのおばさんのガレージで見つかったら、たぶん僕は冷たい雨の中に放りだされていたはずだ。

可愛いお姉さんは、僕を抱っこして、ガソリンスタンドの片隅のダンボール箱に、あたたかなマフラーと一緒に僕を入れてくれた。
このお姉さんは僕の友だちだと思った。
なぜか、僕のお母さんと同じにおいがしたから。

夢の中で僕のお母さんが「大丈夫だよ、幸せに暮らしてね」と言っていた。
だから僕は、このダンボール箱の中でぐっすり眠った。

お姉さんの声で目が覚めた。外は真っ暗だった。
「チビちゃん、あったかなミルク飲む?」

僕はお腹がペコペコだったので、あっという間に飲んでしまった。
そのミルクの味でお母さんを思い出して、少し涙が流れた。
もうお母さんとは二度と会えないんだと考えると、また涙がこぼれた。

   …………………

ミミ⇒「これは、お母さんが僕のために書いてくれたおはなし!」 


画像
      

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
かわいい

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文
僕はミミ MIMI TARA 日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる